東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科の肥満症薬物療法外来


肥満症薬物療法外来の新規開設

肥満症治療薬ウゴービ®(一般名セマグルチド)の承認に伴い、糖尿病・代謝内科で肥満症薬物療法外来を新設しました。

当院の肥満症薬物療法外来の概要

当院ではこれまで、肥満症の方々に適した治療を提供することを目指して多種職チームによる包括的なアプローチを行い、外来での減量サポート、二次性肥満精査のための入院、外科・心療内科・看護部(CDEJ含む)・病態栄養治療センターと連携した肥満外科手術などを行ってまいりました。
新しいセマグルチドをはじめとするGLP-1受容体作動薬は、食欲の抑制や体重減少の効果があるとされており、より多くの肥満症患者さんに新たな希望をもたらすと期待されます。
今後も個々の患者さんの状態に合わせた治療計画を立て、効果的な治療に取り組んでまいります。

受診をご希望の方へ(Web予約可)

当院での肥満症治療を希望される方は、かかりつけ医からの紹介状をご持参の上、先ずは糖尿病・代謝内科の初診外来を受診ください。
初診外来は電話予約だけでなく、Web予約(予約センターのご案内)も可能ですので是非ご活用ください。初診時には詳細な問診や診察を行い、肥満症の状態を正確に把握した上で最適な治療計画を提案します。

医療機関の先生方へ

ウゴービ®(セマグルチド)の適応
  • 肥満症
  • ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る
    • BMI が27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
    • BMI が35kg/m2以上

※ウゴービ®(セマグルチド)投与開始前に、高血圧、脂質異常症又は 2型糖尿病に対して薬物療法を含む適切な治療が行われている必要がある


肥満に関連する健康障害
  • 高尿酸血症・痛風
  • 冠動脈疾患
  • 脳梗塞
  • 非アルコール性脂肪性肝疾患
  • 月経異常・不妊
  • 睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
  • 運動器疾患
  • 肥満関連腎臓病
治療の流れ
  • 処方を予定する6ヶ月以上前〜初回処方
    • 食事運動療法の強化と二次性肥満、合併症の精密検査を目的とした入院治療
    • 二次性肥満を除外、食事運動療法の治療計画を作成し2ヶ月間に1回以上の頻度で栄養相談と自己記録管理
  • 初回処方時
    • ウゴービ®(セマグルチド)を用いた治療の計画を作成する
    • 2ヶ月間に1回以上の頻度で栄養相談を受け、食事運動療法について管理を行う
  • 68 週間( 約16 ヶ月) 〜その後
    • 投与を中止
    • 必要かつ条件を満たす場合は、原則として6ヶ月以上後に再投与可能
ウゴービ®(セマグルチド)治療の流れ